ChatGPT Agent(エージェント)は、OpenAIが7月17日に発表したChatGPTの最新機能で、従来の“対話”だけではなく、実際のWeb操作やファイル生成など、“実行”もこなせるAIです。ここでは「何ができるのか」「できないことは?」「具体的な活用例」を交えてご紹介します。
目次
🎯ChatGPT Agentとは?
- チャットから実行へ進化した「AIエージェント」
従来のChatGPTは質問への回答で完結していましたが、新しいエージェント機能ではブラウザ操作やファイル作成など「人間がやる操作」をAIが代行できます(The Verge, 株式会社MoMo)。 - Operator + Deep Researchの統合型
これまで別々だった「Operator(ブラウザ自動操作)」「Deep Research(自律的なウェブ調査)」の両機能をひとつにまとめ、複雑なタスクを一括処理できます(Business Insider)。 - 利用対象&制限
現在はPro/Plus/Teamsユーザーに提供中で、エンタープライズや教育機関向けには順次拡大予定です(The Verge)。
✅ChatGPT Agentでできること
- Web操作(予約・買い物など)
マウスやキーボードでの操作と同様に、Webフォームの入力やクリック、ページスクロールまで自動実行。旅行予約やEC注文にも対応可能(ガーディアン)。 - カレンダー連携・日程調整
Googleカレンダーと連携し、会議予定や日程の穴を見つけ出してブリーフ作成なども実現。 - ドキュメント生成
PowerPointやスプレッドシートを自動で作成。ExcelやGoogle Sheetsへの対応は今後の課題ですが、プレゼン資料作成がAI任せに(ウォール・ストリート・ジャーナル)。 - 自律リサーチ
Deep Research技術で、Webを自動巡回し、論理的な調査レポートを作成。数時間要する調査が数分で可能に。
❌ChatGPT Agentでできないこと/課題
- 金融取引など重大なアクションは制限あり
銀行振り込みなどリスクのある処理は行わないよう制御が入っています。 - 遅延・動作精度の不安
高度な操作を行う際には、やや時間がかかる場合があり、特に複雑なUIには精度の限界も指摘されています。 - 対応範囲の限定
今のところWeb操作中心の機能で、OS上のアプリ操作などはまだ未対応。今後の発展に期待されます(Qiita)。
💡具体的な活用例
利用シーン | 活用イメージ |
---|---|
旅行予約/週末プラン | 航空券&ホテルを検索し、価格比較、仮予約。 |
会議日程と準備 | カレンダーをチェック、空き時間にプレゼンの骨子を生成。 |
ネットショッピング | ギフト探しで価格・在庫を自動巡回し提案。 |
リサーチ業務 | 競合調査→資料化を丸ごと担当。 |
レポート作成 | ウェブ情報を収集して自動で資料(PowerPoint・Excel)作成。 |
例えば毎週金曜日に「来週の予定整理+資料作成」タスクを定義すれば、Agentが代行して準備してくれる、なんて使い方もできます。
🧭今後の展望
- Office系ファイルとの連携強化
現在はPowerPointとExcelのみですが、Google SheetsやSlidesとも連携強化が期待されます(aitoolsclub.com, WIRED)。 - OSやアプリ操作の可能性
CUAが進化すれば、デスクトップ上でExcel操作やファイル管理なども自動化できるかもしれません。 - 安全性・ガバナンス面の改善
金融など難しい処理への対応、安全な操作ログ取得など、エンタープライズでの導入に向けた強化も進むでしょう。
✅ まとめ:ChatGPT Agentは何を目指す?
ChatGPT Agentは「チャットAIから実働AI」への大きなジャンプです。実際に予約・調査・資料作成以上の作業をこなせる万能すぎる相棒として、仕事や日常のルーチンタスクを代行してくれます。一方で「精度」「スピード」「安全性」の改善は今後の鍵。
あなたのルーティン作業、資料作り、調査業務など「ちょっと面倒だな」を感じている業務があるなら、Agentに任せることでかなりの効率化が実現できそうです!