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今回は、『沈黙の艦隊 シーズン1 東京湾大海戦』です。
あらすじ
日本の近海で、海上自衛隊の潜水艦が米原潜に衝突し沈没した。艦長の海江田四郎(大沢たかお)を含む全76名が死亡との報道に衝撃が走る。だが実は、乗員は無事生きていた。
事故は、日米政府が極秘に建造した高性能原潜「シーバット」に彼らを乗務させるための偽装工作だったのだ。
ところが、海江田はシーバットに核ミサイルを積載し、突如反乱逃亡。海江田を国家元首とする独立戦闘国家「やまと」を全世界へ宣言する。
やまとを核テロリストと認定し、太平洋艦隊を集結させて撃沈を図るアメリカ。
やまとを追いかける、海自ディーゼル艦「たつなみ」。その艦長である深町(玉木宏)は、過去の海難事故により海江田に並々ならぬ想いを抱いていた。

感想
『沈黙の艦隊』の実写映画は、圧倒的なスケールと深いメッセージ性を兼ね備えた一作であり、ただの軍事アクションではなく、国家や世界平和の在り方に鋭く問いを投げかける政治ドラマでもあると感じました。
主人公・海江田四郎(大沢たかお)のカリスマ性と信念に満ちた行動は、現代の混沌とした国際社会の中で「本当に正しいリーダーシップとは何か」を観る者に突きつけます。
特に印象的だったのは、「核を持たずして核の脅威を示す」という逆説的な設定と、それを成立させるための綿密な戦略。
沈黙の艦隊「やまと」は単なる軍事力の象徴ではなく、思想の塊であり、観客に「力」と「対話」の両面から安全保障の本質を考えさせてくれます。
CGによる海中戦の迫力や艦内の緊張感ある演出も秀逸で、単なる娯楽作品に終わらない、現実と地続きの重厚な作品でした。
海江田のラストシーンには心を揺さぶられ、観終えた後もしばらく余韻が残るほど。まさに、今だからこそ観るべき一作です。
出演者
- 原作 かわぐちかいじ
- 監督 吉野耕平
- 脚本 高井光
- 音楽 池頼広
- 制作 クレデウス
- 製作 Amazonスタジオ
- 配給 東宝
- 封切日 2023年9月29日
- 上映時間 113分
- 海江田四郎(大沢たかお):海上自衛隊のディーゼル潜水艦 「やまなみ」艦長
- 深町洋(玉木宏):海上自衛隊のディーゼル潜水艦「たつなみ」艦長
- 竹上登志雄(笹野高史):日本国総理大臣
- ニコラス・J・ベネット(リック・アムスバリー):アメリカ合衆国第43代大統領
- 海原渉(江口洋介):日本国内閣官房長官
- 南波栄一(ユースケ・サンタマリア):たつなみのソナーマン