【試合レポート】川崎フロンターレ 2-1 サンフレッチェ広島
2025年5月31日 エディオンピースウィング広島
勝てるとは思いませんでした…でも勝ちました
正直に言います。キックオフ前、サンフレッチェ広島のホームで勝てるとは思いませんでした。リーグ最少失点を誇る堅守の広島に対し、川崎フロンターレはアウェイで苦戦が続いていました。そんな中での敵地での戦いは、どこか不安が先行していました。
しかし、試合が終わってみれば2-1で勝利です。得失点差+10という数字が示すように、攻撃力では確実に上回っていた川崎フロンターレが、ついに広島の牙城を崩したのです。
試合の流れ – 我慢の前半から劇的な後半へ
前半は予想通り、広島がミドルブロックを敷いて待ち構える展開でした。カウンターから先制点を狙う広島の戦術に、我々は苦戦を強いられました。決定機はありましたが、なかなかゴールネットを揺らすことができず、0-0で前半を終了しました。
しかし後半5分、ついに先制点が生まれました。マルシーニョの得点で川崎フロンターレが1-0とリードを奪いました。この瞬間、ベンチとサポーターの表情が一変しました。「やはり攻撃力の差が出た」そんな安堵の声が聞こえてきそうでした。
終盤の激闘 – 痛恨の失点から劇的な決勝弾
上位追走のため、勝点3が欲しいホームチームは、前田やMジュニオールを投入し、より攻撃的な布陣に変更しました。広島の反撃は激しく、同41分、荒木隼人がゴールを奪い、同点に追い付きました。その瞬間、「やはりアウェイは難しい」という思いが頭をよぎりました。
1-1で迎えた終了間際。しかし、我々川崎フロンターレが90+1分に佐々木旭の得点で2-1の逆転勝利を収めました。
コーナーキックのこぼれ球を佐々木旭が押し込んだ瞬間、ベンチは歓喜に包まれました。まさに劇的な決勝弾でした。
データで見る試合内容
シュート数16対12、コーナーキック5対3、フリーキック4対5という数字が示すように、川崎がわずかに上回っていました。しかし、それ以上に重要だったのは、最後まで諦めずに戦い抜いた選手たちの精神力でした。
J1前半戦総括 – 7位という現実と希望
この勝利により、J1前半戦を7位(26勝点、6勝8分3敗、得点28失点18)で終えました。率直に言って、川崎フロンターレらしからぬ順位です。
前半戦の振り返り
良かった点:
- 攻撃力はリーグ屈指(28得点)
- 得失点差+10は上位クラスの数字
- 負けが少ない(3敗のみ)
課題:
- 引き分けが多すぎる(8分)
- アウェイでの勝率の低さ
- 勝ちきれない試合の多さ
長谷部茂利監督体制の1年目です。前任者から受け継いだ攻撃的なスタイルは継承されていますが、勝負強さという点ではまだ発展途上です。首位鹿島アントラーズとは11ポイント差をつけられており、タイトル争いという意味では厳しい状況に置かれています。
しかし、この広島戦のような劇的な勝利を重ねることで、チームの結束力と勝負強さが育まれていくはずです。後半戦に向けて、「川崎フロンターレらしい攻撃サッカー」に「勝負強さ」が加われば、必ず上位に食い込めるはずです。
後半戦への期待
前半戦最終戦での劇的勝利は、きっと後半戦への弾みになるでしょう。28得点という攻撃力を武器に、より多くの勝利を積み重ねていきたいです。
ACLが終わったので、過酷な中2日での連戦が無くなり、対等に戦えるのはチャンスです。
中2日の試合を観ていると、明らかに運動量が落ちていて、ボールを奪いに行く力が弱かった。。。
勝てるとは思わなかった広島戦での勝利。この1勝が、シーズン後半の躍進のきっかけになることを心から願っています。
次戦は6月11日、ホームでの天皇杯です。そして6月14日には横浜FCとのアウェイ戦が控えています。後半戦最初の試合から、新たな川崎フロンターレの姿を見せてほしいです。